公益財団法人日本野球連盟
"公益財団法人日本野球連盟は、アマチュア社会人野球チームが全て加盟することになっている連盟です。社会人野球の公式戦のうち、都市対抗野球大会と社会人野球日本選手権を主宰している団体でもあり、社会人で野球をプレーしている方にとってはとても馴染み深い大会組織であると言えます。この社会人野球とは硬式野球のみを指し、軟式野球は実業団野球という別称で区別されているため、混同に気を付けなくてはなりません。
日本野球連盟は全国を9つのブロックに分割し、それぞれのブロックに地区連盟を設置しています。それぞれの地区連盟の下に都道府県の連盟が付随する形で運営されているため、このブロックごとに予選が行われるなど、実際の運営にもこの区分は深く関わってくることになるのです。
あくまでアマチュアの野球団体を管理している組織であり、また野球協約というルールを守って運営に取り組んでいます。代表的なルールには学生野球協会に所属している高校生や大学生の選手は登録できない、プロの選手は登録できないなどの制約を設け、社会人野球の技術向上や発展を目標に活動しているのです。しかし、各企業が部活を維持しながら経営していける体力はこの不況の時代に無くなっていることもあり、近年はふたつの企業が合同で運営するチームの登録を認めたり、クラブチームとして背景に企業が存在しないチームも参加を認めるようになってきました。
かつては今以上にプロ野球と社会人野球の風通しが悪く、元プロ野球選手が参加したり指導することは敬遠されてきました。同じスポーツながらも、このふたつの野球の間には深い隔たりがあったのです。近年はやっと元プロ野球選手が監督やコーチを務めるケースが増え始め、プロの技術を伝え社会人野球のレベルを底上げできるよう取り組んでいます。プロを首になった選手がもう一度プロ野球へと復帰するための足掛かりとしても近年は認知され、これまでの社会人野球よりもハイレベルな試合が開催されるようになっているのです。
そんな日本野球連盟ですが、実は日本スポーツ連盟に加入している組織であるものの、日本オリンピック委員会には直接加入していない、不思議な立ち位置となっています。これは野球に関する連盟がいくつも存在することが原因で煩雑になってしまうので、学生野球協会などと共に全日本野球協会を構成して間接的に所属することにした、という経緯があるためです。実力さえあれば社会人野球選手もオリンピックに出られる、ということです。"
|